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なぜ女芸人が面白くなってきたのか(下)

共感も物語も否定する、男女コンビの新星「にゃんこスター」の破壊力

杉浦由美子 ノンフィクションライター

 日本は職業でも男女の役割分担の伝統が強く、女性はなかなか男社会ではその能力を発揮できない。しかし、男社会の最たるもののひとつ、お笑い業界はここにきて、女芸人達が台頭してきている。バラエティで引っ張りだこだが、本業の漫才はいまいちということもなく、ちゃんと漫才の芸も磨きつつ、注目されている。

  1回目では男女コンビの「相席スタート」「メイプル超合金」を紹介し、2回目では「尼神インター」「Aマッソ」を紹介し、女芸人の主流であった「あるあるネタ」からの脱却について書いた。

  最終回では『キングオブコント2017』で準優勝した男女コンビ「にゃんこスター」について言及したい。「にゃんこスター」は「尼神インター」「Aマッソ」をさらに進化させた女芸人の姿といえよう。

「いい感じで憎たらしい」

  コントの日本一を決める『キングオブコント2017』の決勝戦が、10月1日に東京は赤坂のTBSで開催された。優勝した「かまいたち」以上に、注目されたのは結成5カ月の無名のコンビ「にゃんこスター」であった。

  男性・スーパー3助(34)と女性・アンゴラ村長(23)からなる男女コンビで、ほどよく可愛い容姿のアンゴラ村長が、歌手・大塚愛の曲『さくらんぼ』に合わせて縄跳びをしながら踊り、芸人歴10年以上のスーパー3助が絶妙なツッコミで盛り上げる。

  音楽に合わせて芸を披露するリズムネタだが ・・・続きを読む
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筆者

杉浦由美子

杉浦由美子(すぎうら・ゆみこ) ノンフィクションライター

1970年生まれ。日本大学農獣医学部(現・生物資源科学部)卒業後、会社員や派遣社員などを経て、メタローグ社主催の「書評道場」に投稿していた文章が編集者の目にとまり、2005年から執筆活動を開始。『AERA』『婦人公論』『VOICE』『文藝春秋』などの総合誌でルポタージュ記事を書き、『腐女子化する世界』『女子校力』『ママの世界はいつも戦争』など単著は現在12冊。

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