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勝負の2018年に向けE-1選手権での重い敗戦

サッカー日本代表の韓国戦ホーム4失点は63年ぶり、ハリルホジッチ監督体制最多失点

増島みどり スポーツライター

前半、韓国に直接FKで勝ち越しゴールを決められたGK中村=2017年12月16日、東京・味の素スタジアム拡大前半、韓国に直接FKで勝ち越しゴールを決められたGK中村=2017年12月16日、東京・味の素スタジアム
 E-1(東アジア)サッカー選手権2連勝で、引き分けでも2013年以来の優勝を果たせる優位な条件が、永遠のライバルとの対戦を歴史的な大敗に変わってしまうなど誰も想像していなかっただろう。

  16日、東京・味の素スタジアムで行われた最終戦、北朝鮮、中国に2勝した日本代表は韓国と優勝をかけて対戦し、前半3分、今大会でスピードに注目が集まった伊東純也(柏)がPKを獲得、これをJリーグMVP小林悠が先制ゴールとした。願ってもない形で序盤のリードをもらったが、ここから韓国に4点を奪われる(4失点目はオウンゴール)幼稚な試合運びを露呈する結果となってしまった。

  韓国戦でのホーム4失点は実に63年ぶりの惨敗で、前半の3失点も同対戦では42年ぶりの事態に。またハリルホジッチ監督就任以降も最多失点と、W杯6大会連続出場を果たした今年を締めくくり、来年W杯ロシア大会に向かって上昇気流を掴むはずの2017年最終戦は後味の悪いものだった。

  日頃、冷静にサポートを表明する田嶋幸三・日本サッカー協会会長は「一言、情けない」と、選手個々の闘争心や、日本代表が何を背負い、どう戦うべきかといった姿勢の欠如に珍しく語気を強めた。

  日本にとって韓国は常に目標とする、現在地を知る上での最高の「鏡」ともいえる対戦国だ。以前のようなピリピリするムードは言えたものの、それでも代表OBたちにとっても特別な90分である。実況での解説を終えたラモス瑠偉氏は「魂のない試合。まるでお墓に足を入れて戦っているようなもの」と話し、ピッチでレポーターを務めた山口素弘氏も「日韓戦でこんな試合は・・・」と、2人ともピッチの選手より悔しそうだった。

‘格上だと分かっていた’と開き直ったハリル監督と、去就をかけた岡田監督

 こんな出来事があった。2010年南アW杯を目指していた岡田武史監督指揮下の日本代表は、同年2月の東アジア選手権で(ホーム)韓国に1-3で敗れた。

  日本にとってオフシーズン明け直後の厳しい条件での試合ではあったが、岡田監督は、W杯イヤーに、しかも国立競技場で行われた試合で最後まで逆襲できずに終わった試合直後、当時の犬飼会長に対し「私でいいんですか?」と、進退伺いを申し出ている。会長からは「もちろんこのまま続けて欲しい」と返されたという。 ・・・続きを読む
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筆者

増島みどり

増島みどり(ますじま・みどり) スポーツライター

1961年生まれ。学習院大卒。84年、日刊スポーツ新聞に入社、アマチュアスポーツ、プロ野球・巨人、サッカーなどを担当し、97年からフリー。88年のソウルを皮切りに夏季、冬季の五輪やサッカーW杯、各競技の世界選手権を現地で取材。98年W杯フランス大会に出場した代表選手のインタビューをまとめた『6月の軌跡』(ミズノスポーツライター賞)、中田英寿のドキュメント『In his Times』、近著の『ゆだねて束ねる――ザッケローニの仕事』など著書多数。

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