「最後の五輪」になるベテラン勢の総合力、一番手の選手起用
2018年02月14日
2月12日、合計3日にわたって開催された団体戦が終了。平昌オリンピック、フィギュアスケート初の金メダルは、カナダチームが獲得した。
4年前のソチオリンピックでは団体銀メダルを手にしたカナダだったが、今回は見事に優勝を果たした。だがそれは、団体戦に狙いを定めて周到に計画を立てた結果なのだという。
今回のカナダチームは、実力はあるものの勢いで若手に押され気味、というベテラン選手たちが揃った。特に女子以外の3種目では、おそらく今シーズンをもって競技引退という選手たちばかりである。男子のパトリック・チャンもその一人だ。
かつての世界王者も、羽生結弦、宇野昌磨、そしてネイサン・チェン(アメリカ)ら若手たちのジャンプ能力には、もうついていけない。フリーで2度の4回転ジャンプが精いっぱいのチャンにとって、トップ男子が4度も5度も入れてくる現状に張り合っていくのは現実的に無理だった。
「でもチームとしてなら、我々にもチャンスがあると思ったのです」とチャン。
それはチャンだけではなく、アイスダンスのテッサ・バーチュー&スコット・モイア、そしてペアのミーガン・デュハメル&エリック・ラドフォードにしても同じだった。
2016年秋に競技復帰してから出場した大会ですべて優勝してきたが、今シーズンになってから強敵、若手のフランスチームが二人の前に立ちふさがった。
名古屋GP(グランプリ)ファイナルでガブリエラ・パパダキス&ギョーム・シゼロンに敗れ、平昌オリンピック前のもっとも重要な国際大会で2位に終わったのだ。
ペアのミーガン・デュハメルは32歳、パートナーのエリック・ラドフォードも33歳で、おそらく今回が最後のオリンピックになる選手である。比較的遅咲きの彼らは、ソチオリンピックの翌年2014年/2015年シーズンにピークを迎えて、世界選手権も含む出場した試合すべてで優勝した。
だが昨年(2017年)の世界選手権では7位に終わり、ここのところ中国、ロシア、ドイツのペアに押され気味である。
だがこうした
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