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どうして? 空席が目立った江陵アイスアリーナ

会場を埋めたのは日本と韓国のファン、そして「喜び組」

田村明子 ノンフィクションライター、翻訳家

 羽生結弦が金メダル、宇野昌磨が銀メダルと、日本にとって夢のような結果となった平昌オリンピックのフィギュアスケート。

空席のアリーナ拡大人気競技でありながら空席が目立つアリーナ=撮影・筆者
 だがこうした嬉しいニュースはさておいて、取材現場では様々な問題点が目につく冬季オリンピックとなった。

 その最たるものは、会場に空席が目立つことである。もともとチケットの売れ行きの悪さの問題は、何度もニュースで報道されてきた。そんな中でも男子フィギュアスケートだけは完売、と聞いていた。

 ところが男子フリー決勝の日ですらも、ジャッジの反対側の席は3割ほど空席だった。いったいどうしてこんなことになってしまったのか。

 「大手のトラベルエージェントが、直前になってキャンセルしたらしいです」と、ある関係者は明かす。多くのトラベルエージェントはかなり強気の価格設定をしてきた。ところが北朝鮮問題もあり、思ったよりも売れ行きが悪かった。それで直前になって、大手エージェントが売れなかった席を放出したというのだ。キャンセル料金の設定額が低かったことも理由の一つだという。

北朝鮮問題で観戦を避けた?

 もう一つは、欧米からの応援団の数の少なさだ。初出場の宇野昌磨は、「オリンピックだからといって、特別なものは感じない」と何度も繰り返し言っていたが、それも無理はない。

 過去のオリンピックと比べて、そもそも江陵アイスアリーナの会場の中は、これぞオリンピックという雰囲気ではないのである。

 トリノ、バンクーバー、ソチと過去3回のオリンピックに比べて、まず圧倒的に欠けているのは ・・・続きを読む
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筆者

田村明子

田村明子(たむら・あきこ) ノンフィクションライター、翻訳家

盛岡市生まれ。中学卒業後、単身でアメリカ留学。ニューヨークの美大を卒業後、出版社勤務などを経て、ニューヨークを拠点に執筆活動を始める。1993年からフィギュアスケートを取材し、98年の長野冬季五輪では運営委員を務める。著書に、『パーフェクトプログラム――日本フィギュアスケート史上最大の挑戦』、『銀盤の軌跡――フィギュアスケート日本 ソチ五輪への道』(ともに新潮社)などスケート関係のほか、『聞き上手の英会話――英語がニガテでもうまくいく!』(KADOKAWA)、『ニューヨーカーに学ぶ軽く見られない英語』(朝日新書)など英会話の著書、訳書多数。

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