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女子も4回転の時代が到来? 世界ジュニアで快挙

まだ13歳、トゥルソワはいつまで4回転を跳べるのか

田村明子 ノンフィクションライター、翻訳家

アレクサンドラ・トルソワフィギュア・ジュニアGPファイナル =9日、名古屋市拡大4回転を二度成功させたアレクサンドラ・トゥルソワ(ロシア)。女子にも「4回転時代」が始まったのか?=2017年12月、優勝したジュニアGP(グランプリ)ファイナル(名古屋)の会見で

 ついに、来た。平昌オリンピックが終了して1ヶ月もたたない3月10日、ブルガリアのソフィアで開催されていたフィギュアスケートの2018年世界ジュニア選手権フリーで、女子が2度の4回転ジャンプを降りるという新記録が生まれた。

 成功させたのは優勝したロシアの13歳、アレクサンドラ・トゥルソワである。

 フリーの「四季」で、冒頭の4サルコウ、続いて降りた4トウループともにテクニカルパネルから正式に回転を承認され、ジャッジたちから加点を得たほど完成度の高い着氷だった。フリーでは男子も含めて、なんと全選手の中でもっとも高い技術点を獲得するという離れ業を成し遂げた。

 「優勝したのは嬉しいけれど、2度の4回転を成功できたことはもっと嬉しい。すごく練習をしてきましたから」と会見で語ったトゥルソワ。

 過去に女子が国際大会で4回転ジャンプを成功させたのは、2002年ジュニアGP(グランプリ)ファイナルで安藤美姫が4回転サルコウを降りたのみ。4トウループは、今回のトゥルソワが史上初の快挙である。

ザギトワらが恐れていた後輩

エテリ・トゥトベリゼコーチ(中央)から祝福される、金メダルのアリーナ・ザギトワ(左)と銀メダルのエフゲニア・メドベージェワ拡大トゥルソワと同じく、平昌オリンピック金メダルのアリーナ・ザギトワ(左)と銀メダルのエフゲニア・メドベデワもエテリ・トゥトベリーゼコーチ(中央)の門下生
 トゥルソワは、平昌オリンピックで金メダルを獲得したアリーナ・ザギトワ、銀メダリストのエフゲニア・メドベデワらを指導する、エテリ・トゥトベリーゼの門下生である。

 平昌オリンピックの女子メダリスト会見で、ザギトワ、メドベデワらは共に、「下の世代の子たちが、もっと難しいジャンプを降りているので、私たちもうかうかしていられない」と何度も繰り返していた。それは、特にこのトゥルソワを意識しての発言だったのに違いない。

 ついに、女子にも4回転時代がやってきたということなのか。

女子のジャンプのピークはジュニア時代

 だが誰もが考えているのは、現在まだ子供の体型であるトゥルソワはいつまでこのジャンプを跳ぶことができるだろうか、ということだ。 ・・・続きを読む
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筆者

田村明子

田村明子(たむら・あきこ) ノンフィクションライター、翻訳家

盛岡市生まれ。中学卒業後、単身でアメリカ留学。ニューヨークの美大を卒業後、出版社勤務などを経て、ニューヨークを拠点に執筆活動を始める。1993年からフィギュアスケートを取材し、98年の長野冬季五輪では運営委員を務める。著書に、『挑戦者たち――男子フィギュアスケート平昌五輪を超えて』、『パーフェクトプログラム――日本フィギュアスケート史上最大の挑戦』、『銀盤の軌跡――フィギュアスケート日本 ソチ五輪への道』(ともに新潮社)などスケート関係のほか、『聞き上手の英会話――英語がニガテでもうまくいく!』(KADOKAWA)、『ニューヨーカーに学ぶ軽く見られない英語』(朝日新書)など英会話の著書、訳書多数。

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