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サッカー代表の西野監督は「日本を劇的に変える」

クビになったハリルホジッチ前監督と羽田空港で交差した日

増島みどり スポーツライター

就任会見に臨むサッカー日本代表の西野朗監督=2018年4月12日、東京都文京区拡大就任会見に臨むサッカー日本代表の西野朗監督=2018年4月12日、東京都文京区
 連休直前の朝(4月27日)、羽田空港国際線ターミナルは早くも混雑していた。多くの利用客の邪魔にならないよう、ターミナルの一番端、しかも通路の隅でW杯日本代表監督は初のヨーロッパ遠征に向かうため20人もの報道陣に囲まれた。

 日本代表監督に就任して約半月を、国内選手の視察に費やした西野朗監督(63)は、バッグ、小型のスーツケースの軽装で、イングランド、ドイツ、スペインへの視察の目的について「彼らの現状を把握し、(W杯に向けて)サッカー観を確認したい」と、海外組の選手たちと「サッカー観」に踏み込んでコミュニケーションをしっかり築く点だとした。

 予備登録選手35人の決定は就任からわずか3週間ほどの5月14日。西野体制になって、本来なら行う合宿や遠征、試合を行って選手の適性を見る時間は一切なく、ただひたすら視察のみで選手を選び、チーム構想を練るというかつてない難しいハードルが立ちはだかる。

 そうした困難の一方、夢のW杯が迫り、新たなチャンスを短い時間で掴もうとする選手や、ハリルホジッチ前監督とのすれ違いで代表に招集されなくなり再チャレンジしようとする選手たちのモチベーションは高まっており、「そういう前向きな雰囲気は感じている」と、監督解任というカンフル剤が緊張感をもたらしチームの構築をサポートする面を監督は前向きに捉えているようだ。

 イングランドの「リーズ・ユナイテッド」で優勝を果たし、イングランド代表臨時監督を務めたハーワード・ウィルキンソンの言葉でサッカー界ではよく使われる至言がある。「サッカーの監督は2通りだけ。クビになった監督と、これからクビになる監督だ」

 これからクビになる現監督が初の欧州視察に日本を離れた27日は奇しくも、クビになって再来日した前監督が、300人以上の前で協会への反論会見を行う日と重なった。

 西野監督がこの会見について聞かれ ・・・続きを読む
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筆者

増島みどり

増島みどり(ますじま・みどり) スポーツライター

スポーツライター。1961年生まれ。学習院大卒。84年、日刊スポーツ新聞に入社、アマチュアスポーツ、プロ野球・巨人、サッカーなどを担当し、97年からフリー。88年のソウルを皮切りに夏季、冬季の五輪やサッカーW杯、各競技の世界選手権を現地で取材。98年W杯フランス大会に出場した代表選手のインタビューをまとめた『6月の軌跡』(ミズノスポーツライター賞)、中田英寿のドキュメント『In his Times』、近著の『ゆだねて束ねる――ザッケローニの仕事』など著書多数。

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