佐藤優
2011年12月15日
確かに「統一ロシア」は、改選前の315より77議席を減らしたが、それでも総議席450のうち52.9%を占める圧倒的な力を持つ。それに「公正ロシア」、自民党も与党なので、与党の議席は計358、総議席の79.6%を占める。さらに共産党の約半数の議員もプーチン首相の影響下にある。今回の国家院選挙でプーチン翼賛体制が信任されたと見てよい。
今回の選挙に不正があったという抗議運動が展開されているが、その主体になっているのは欧米型民主主義を信奉する知識人や青年だ。12月6日、米国のクリントン国務長官が<「選挙の正当性に大いなる疑問がある」と批判し、ロシア側に不正の調査を求めた。/長官は、下院選に派遣された欧州安保協力機構(OSCE)の選挙監視団が多数の不正があったと発表したことに関連し、「ロシア国民は自分たちの声を(国に)届かせ、国民の前で弁解している権力者たちに国をしっかり統治させる権利がある」と語った。>(12月6日、朝日新聞デジタル)
今回の抗議行動がロシアで中東型のジャスミン革命を生み出す可能性は
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