2011年12月19日
「いやー、とてもひとごととは思えない」
仁川沖事件の後で筆者が会ったある日本外務省幹部の発言だ。2010年9月の尖閣沖漁船衝突では、民主党政権の稚拙な対応が批判されたが、もし死傷者が出ていたら、事態はどう展開したか分からない。中国漁船の不法な操業は今も続いており、仁川沖で起きたようなことは日中間でも十分ありえるのだ。ただ、漁場としては韓国の海の方が豊かであるため、トラブルも多くなる。
中国の漁船が韓国の海域に頻繁に出没するようになったのは、10年ほど前からだ。中国沿岸の漁業資源が乱獲や環境汚染で激減したためだ。韓国側の取り締まりから逃れるため、漁船には鉄パイプや竹ざおが備えられている。
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