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[1]興奮したマスメディアをなだめるために

伊東順子

今、どうして現地発のコラムか

 先日、ソウルはこの冬の最低気温、氷点下18度を記録した。

 そのぐらいになると、夜間も水道の水を細く出しておく。北国の常識だろうが、うっかりすることもある。

集会参加者に向けて放水する警察当局拡大昨秋、反政府の集会参加者と警察当局が衝突した。これも韓国の一断面だが、こういう現象ばかりに注目していると韓国社会を見誤ってしまう=2015年11月、ソウル
 朝起きたら水道管が凍って水が出ない、室内が寒いと思ったら、オンドル用のボイラーが破裂して、飛び散った水がそのまま氷柱になっていた、とかあちこちから「悲報」が届く。

 私自身も、その日、立ち寄った「バーガーキング」で、「今日は暖かい飲み物ができない」と言われた。

 「給水管が凍ってしまったんです。コーラでもいいですか?」

 だめでしょう、それ。

ブログからSNSへ――閉じてしまった現地のリアル情報

 住んでみないとわからない、その土地の事情がある。

 日韓関係もまた同じで、その意味で昨今の日本メディアの興奮ぶりは、現地からみるとかなり異様だ。

 メディアにはそれぞれ「好みの韓国」があるのだろうが、いくらなんでも盛りすぎ。なかでも現地在住者が困惑するのは、「反日感情」の部分である。

 「韓国で暮らして大丈夫? みんな反日で怖くない?」

 「子供たちは大丈夫? 韓国の学校でいじめられていない?」 ・・・続きを読む
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筆者

伊東順子

伊東順子(いとう・じゅんこ) フリーライター・翻訳業

愛知県豊橋市生まれ。1990年に渡韓。著書に『もう日本を気にしなくなった韓国人』(洋泉社新書y)、『ピビンバの国の女性たち』(講談社文庫)等。

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