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福山哲郎氏(右下)の質問に答える森友学園の籠池泰典氏=23日20170323拡大生々しい発言も飛び出した籠池泰典氏の証人喚問=2017年3月23日

3月21日(火) 朝から雨が降っている。定例会議。会議の直前に「共謀罪」法案が閣議決定される。この法案は本当にやばい。韓国のパククネ前大統領が検察庁に出頭、取り調べを受ける。逮捕もあり得るのだろうか。何だかいろんな重大な出来事が同時進行で頻発していて、きちんとした意味づけができないままに翻弄されて「漂流感覚」が増してきたなと思う。

 法政大学で安倍昭恵夫人が講演をするという。ただし取材制限がきつくて僕は行くのをあきらめた。Kディレクターらが取材に向かっている。夜、高円寺。隠れ家というのは本当に隠れたところにある。読むべき本が山積みになっている。このところ時間がなくてちゃんと本が読めていない。

籠池泰典氏単独インタビューの準備

3月22日(水) 松井一郎大阪府知事へのインタビューのため大阪へ。森友学園問題、安倍政権にとっては、非常に「いかがわしい」、一刻も早く始末したい案件になりつつある。けれども、政権がそのような対応をとればとるほど、市民感覚としては、何だか逃げを打っているな、トカゲのしっぽ切りをしているなという素朴な感想が強まって、政権に対するイメージが悪化するという構図もある。

 大阪府議会の議員にインタビュー。大阪府議会周辺を取材して、大阪での維新支配の構図の恐ろしさも知ることになる。「維新」って一体何なんだろう? 午後4時半から府庁舎で、松井知事インタビュー。「こんなことになったのは、籠池(泰典)さんご本人が悪いからでしょ」ときっぱりと切り捨てていた。大阪府の責任を認める姿勢はほとんどないようにも見受けられた。本当にそうだろうか。仕込んでいた籠池理事長(当時)への単独インタビューの準備。夜、籠池氏側から、あしたのうちのインタビューは難しいとの連絡あり。体力的な理由が一番。

3月23日(木) 朝から国会で籠池証人喚問。ボーッとした頭でそれを視聴していた。質問する側の議員の資質が問われた。籠池証人の言葉に何か凄みのようなものを感じる。手負いの猛者の強さというか。100万円寄付の生々しいやりとりの証言ぶりとか、昭恵夫人付きの政府職員からの含みのあるFAXとか、夫人同士のメールのやりとりとか、結構聴き入ってしまった。自民・公明・維新の質問者とそれ以外の質問者の見事な対照ぶり。民進・枝野幸男議員の質問力は弁護士だけあってさすがだった。与党や維新は露骨に恫喝していた。夕方や夜のニュースを見たが、「幕引きしたい感」が露骨に滲むような記者解説を聞いていて、これは本当に政治部報道というのは、絶望的に困難な局面に入っているのだなと再確認した。

 夜、籠池氏、外国特派員協会での会見。これも延々と続く。あした、籠池理事長の単独インタビューをやろうと思っているので、正直、僕はむずむずしながら聴いていた。過剰な露出は容易に消費される。それにしても。国会議員の質問力はもう少し何とかならないものか。今日はそのことをつくづく思った。単独インタビューについて、深夜までさまざまなやりとりが続くが、ここには書けない。

「ホンモノじゃない保守主義」

3月24日(金) 準備した籠池氏への質問、精査する。本当にやって来るだろうか。番組スタッフが尽力して、警備保安上の手筈も整い、籠池氏本人は他人になるべく接触しない態勢が準備された。あとは本当に彼が来るかどうかだけ。

 12時45分、彼は現れた。娘さんを同行していた。 ・・・続きを読む
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筆者

金平茂紀

金平茂紀(かねひら・しげのり) TBS報道局記者、キャスター、ディレクター

TBS報道局記者・キャスター・ディレクター。1953年、北海道生まれ。東京大学文学部卒。1977年、TBSに入社、報道局社会部記者を経て、モスクワ支局長、「筑紫哲也NEWS23」担当デスク、ワシントン支局長、報道局長、アメリカ総局長、コロンビア大学客員研究員などを経て、2010年より「報道特集」キャスター。2004年、ボーン・上田記念国際記者賞受賞。著書に『沖縄ワジワジー通信』(七つ森書館)、『ロシアより愛を込めて――モスクワ特派員滞在日誌 1991-1994』(筑摩書房)、『二十三時的――NEWS23 diary 2000-2002』(スイッチ・パブリッシング)など。共著に『テレビはなぜおかしくなったのか<原発・慰安婦・生活保護・尖閣問題〉報道をめぐって>』(高文研)、『内心、「日本は戦争をしたらいい」と思っているあなたへ』(角川書店)など多数。

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