2017年07月04日
ブハラからバスで4時間半かけ、サマルカンドに着いた。ブハラが日本の奈良なら、サマルカンドは京都だ。
街はその美しさから「青の都」と呼ばれる。抜けるような青空が広がる下に、鮮やかな青緑のトルコ石の色をしたモスクのドームが陽光を反射して輝く。井上靖氏の表現を借りれば「魂がそこへ吸い込まれていかずにはいられないような青さ」(『遺跡の旅・シルクロード』)だ。
地元の市民は「地球上にある最も歴史の古い町」だと誇る。「東のローマ」とも呼ばれるが古代ローマより古い。
紀元前4世紀には遠征したアレキサンダー大王によって「死の町」となり、蘇ったあと13世紀にはチンギスハンの軍隊に踏みにじられて再び廃墟と化し、14世紀には中央アジアを席巻したティムール帝国の首都となって復活した。破壊と再生を繰り返した不死鳥のような町だ。「チンギスハンは破壊し、ティムールは建設した」と呼ばれるのが、この町である。
まず訪れたのは
有料会員の方はログインページに進み、朝日新聞デジタルのIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞デジタルの言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください