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チビチリガマの入り口に供えられていた千羽鶴は、引きちぎられて地面に散乱していた=12日午後4時29分、沖縄県読谷村20170912拡大チビチリガマの地面に散乱した千羽鶴=2017年9月12日、沖縄県読谷村
9月12日(火) 局で定例会議。組織である以上、スタッフの異動がある。胃液が逆流するような思いに見舞われる。けれども皆、大人の対応をとるのだ。自分を押し殺して。私企業とは言っても、あるいは私企業であるからなおさら、さまざまな権限の行使にあたって、理不尽なちからが働いたり、私怨が作用したりすることがあるのは耐え難いものだ。これは一般論である。個別事案ではあらない。泣きたいね。

 今週はまた北朝鮮のミサイル危機について特集を組むという。午後になって、北朝鮮を訪問したばかりのアントニオ猪木議員に急遽インタビューすることになり、出かける。それほど長い時間ではなかったが、とても濃い中身だった。とりわけ「なぜ猪木さんはこれほどバッシングを受けながらも北朝鮮との交流を続けるのか」と問うたら、恩師・力道山の親族の話を少し触れる前にポツリと「自分はブラジル移民の末裔ですから」と言葉に出したことだ。こういうことがあるからインタビューという仕事は面白いのだ。

 夕方、早稲田大学へ。ジャーナリズム研究所の人々の間での懇談。NHKのNさんらと話す。あちらこちらで閉塞感が漂っている。

チビチリガマ事件の衝撃

9月13日(水) 沖縄戦の悲劇の象徴的な場所の一つ、読谷村のチビチリガマが何者かに荒らされ、遺品などが壊されるという事件があった。住民の集団自決の悲劇があった壕である。昨日の夜にネット上では確認していたのだが、新聞紙面の写真で確認して、あらためて事件の衝撃の大きさをひしひしと実感する。これは取材に行かなければならない。それと、昨日のアントニオ猪木議員のインタビューで言っていた訪朝団の自民党の頭目が誰なのかが気にかかるところだ。

 13時に局内で人と会った後に大阪へ。森友学園問題のフォローアップ取材。籠池夫妻はいまだに接見禁止が解かれておらず、家族も会うことができない。逃亡や証拠隠滅など今更起きるとも思えないが、これも大阪地検特捜部の強い方針らしい。本筋の国有地払い下げ問題はどうなっているのか。とんでもなくダーティーな話である。

 夜の便で東京に戻り、CSのTBSニュースバード「ニュースの視点」のアラーキー特集をみる。なかなか出来がいいぞ。嬉しくなる。Nディレクターの手腕がめきめき上達しているように思う。

 朝鮮学校を高校無償化の指定から外したことをめぐる東京地裁判決。原告敗訴。拉致問題、朝鮮総連との関係などを根拠とした「政治的・外交的配慮に基づく補助金支給の不指定」ではないなどと判決はよく言えたものだと、原告側の弁護士は怒りをあらわにしていた。判決文の法理は全く説得力がない。このところ露骨に司法の機能の壊死が顕在化しているように思う。

9月14日(木) 琉球新報にペリー元米国防長官のインタビューが載っている。NHKの番組制作のために沖縄に来ているという。まいったなあ。このところのNHKスペシャルには脱帽続きだが、どうやらNHKが ・・・続きを読む
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筆者

金平茂紀

金平茂紀(かねひら・しげのり) TBS報道局記者、キャスター、ディレクター

TBS報道局記者・キャスター・ディレクター。1953年、北海道生まれ。東京大学文学部卒。1977年、TBSに入社、報道局社会部記者を経て、モスクワ支局長、「筑紫哲也NEWS23」担当デスク、ワシントン支局長、報道局長、アメリカ総局長、コロンビア大学客員研究員などを経て、2010年より「報道特集」キャスター。2004年、ボーン・上田記念国際記者賞受賞。著書に『沖縄ワジワジー通信』(七つ森書館)、『ロシアより愛を込めて――モスクワ特派員滞在日誌 1991-1994』(筑摩書房)、『二十三時的――NEWS23 diary 2000-2002』(スイッチ・パブリッシング)など。共著に『テレビはなぜおかしくなったのか<原発・慰安婦・生活保護・尖閣問題〉報道をめぐって>』(高文研)、『内心、「日本は戦争をしたらいい」と思っているあなたへ』(角川書店)など多数。

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