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在米四半世紀、佐藤教授が見た日本の大学入試

高橋真理子

高橋真理子 ジャーナリスト、元朝日新聞科学コーディネーター

「生体機能制御学」研究室という名前からして野心的な研究室をたちあげて、グローバルスタンダードを持ち込もうと奮闘する佐藤さんには、日本の大学入試はどのように映っているのだろうか?

「日本は米国と違ってみんな同じようなバックグラウンドを持って、大体同じような考え方をする。個性がどうのとよくいわれるけれど、日本に存在する個性なんて、米国や海外に住むさまざまな人々の違い、つまり個性に比べたら、普段着と近所に買い物にいくときに着る服程度の差しかない。そういう現在の日本では、学生の能力が”ひとつの物差し”ではかれるという紛れも無い事実がある。だから、今の大学入試の試験の点で大体間違いのない人間がセレクトできる。米国のように様々な個性をもった人がいる混沌とした社会でない限り、別の入試方法をとってもセレクトされる人間は大して変わらない」

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