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新興国は原子力技術の移転を望んでいる

寺岡伸章 寺岡伸章(日本原子力研究開発機構核物質管理科学技術推進部技術主席)

原発に対する日本国内の雰囲気と途上国の熱意には随分温度差があるように感じられる。日本政府がベトナムなどに対して原発輸出を容認しているのは新興国の積極的な態度が背景にある。今後、ベトナム、ヨルダンなどとの二国間原子力協力協定の批准が進展することになろう。

 日本製のクルマは世界中の人々に優れた製品として受け入れられている。国際会議に出席すると分かるが、それを生産している日本人や日本文化に対して彼らは敬意を表しているし、日本人は必ずフクシマ事故の教訓を克服してもっと安全で、効率のよい原発を提供してくれると期待してくれている。日本はこのような新興国の期待に応えなければならない。そうしないと、中国、韓国などの急成長が予想されるアジアの原発市場に伸張してくると考えられる。

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