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「研究不正」をどう防ぐか<上>

片瀬久美子

研究不正、特に論文の捏造は重大な問題であり、学問への信頼を揺るがせるものです。不正をした本人だけではなく周囲の人達にも悪影響を及ぼしていきます。不正が発覚した場合は解雇や停職になったり、新たな研究費が得られなくなって研究室のメンバーに迷惑をかけたり、研究室が閉鎖になり不正に荷担しなかった人達までも研究テーマの続行が難しくなることがあります。不正問題を起こした研究室出身ということで色眼鏡で見られてしまうこともあり、ハラスメントに発展したケースもあります。過去の事例では、論文の捏造を告発された人だけではなく、内部告発した人にも自殺者が出るなど、深刻な事態になることもあります。
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