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続・小保方事件の背景に何があったか

大変貌を遂げてきた日本の科学の「間違い」

下條信輔 認知神経科学者、カリフォルニア工科大学生物・生物工学部教授

 前稿では、理研とネイチャー誌の広報費を巡る金銭関係と、インサイダー取引疑惑を採り上げた。理研小保方事件をはじめとする科学不正の背景に「ビジネスモデルの性急な適用」がある、との見通しがあったからだ。

 ここまで、詳しく説明せずに「ビジネスモデルの適用」と書いてきたが、筆者が考えるその具体的な中身を、ここで整理しておこう。

「ビジネスモデル」の中身

 まず第一に、(先に実例を挙げた通り)カネが絡む。その絡み方がむき出しで、規模が(投資も成果要求も)大きい。その結果、研究者自身までが個々の研究や実験単位ではなく、大プロジェクトや研究所全体の利害でモノを考えるようになる。

小保方氏が検証実験をしていた理化学研究所の多細胞システム形成研究センター(CDB、旧発生・再生科学総合研究センター)=神戸市中央区港島南町、本社ヘリから、森井英二郎撮影

 これに関連して第二に、

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