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今年11月に長崎でパグウォッシュ会議

科学者の社会的責任を問う会議が被爆70年に長崎で開催される意義

鈴木達治郎 長崎大学 核兵器廃絶研究センター(RECNA)副センター長・教授

 1954年3月1日、ビキニ環礁で行われた米軍の水爆実験により、日本の漁船「第五福竜丸」に乗船していた漁師たちが被爆 した 。この事件を契機に、水爆の脅威が世界に伝えられ、それが核兵器と戦争の根絶を訴えた「ラッセル・アインシュタイン宣言」(1955年7月9日)につながった。この「ラッセル・アインシュタイン宣言」がもとになって、1957年7月にカナダの漁村パグウォッシュに22人の東西の科学者が集結し、核兵器の危険性、放射線の危害、科学者の社会的責任について真剣な討議を行った。これがパグウォッシュ会議の始まりである。

長崎で開かれる第61回パグウォッシュ会議についての日本記者クラブでの会見

 以来、毎年のように世界大会が開かれてきたが、2015年、被爆70年という年に、被爆地長崎で第61回世界大会が開催されることになった。筆者はパグウォッシュ会議の評議員として、今回の組織委員長を務めることになり、11月の長崎大会にむけて鋭意準備を進めているところである。以下は、

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