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噴火に地震 日本列島活動期?

不思議な地震 3・11はプレート深部にも影響?

瀬川茂子 朝日新聞編集委員

 

箱根山の大涌谷からは水蒸気が上がり続ける=5月7日拡大箱根山の大涌谷からは水蒸気が上がり続ける=5月7日
  日本列島で噴火や地震が続いている。
 29日には、箱根山(神奈川県)の大涌谷周辺で気象庁が新たな噴気孔を確認し、ここから土砂が噴き上げられ、周辺に降下したとみられると発表した。気象庁は「噴火」とは認めなかったが、静岡大学の小山真人教授は、「火山学的には固形物が急激に出れば原因を問わず噴火という」との談話を朝日新聞に寄せた。30日には、気象庁も噴火を認めた。

 先月末には小笠原諸島西方沖で地震が発生した。これで改めて注目されたのが、東日本大震災を起こした地震の影響だ。太平洋プレートの非常に深い部分にまで影響を与えている可能性があるということだ。観測史上最大のマグニチュード(M)9の地震からまだ4年。当面は「活動期」が続くと考えた方がいいと、専門家は指摘する。

 4年前の3月11日、岩手―茨城県沖で長さ500キロ、幅200キロにわたり、プレート境界が大きくずれ動いた。日本海溝付近でのずれは約50メートルにもおよんだ。地震時に宮城県牡鹿半島は5.3メートル東に動き、1.2メートル沈んだ。日本の観測史上最大の地殻変動だ。当時、研究者は困惑顔で「われわれの知らない日本列島になった」と話していた。

 大地震の直後は、地震波によってマグマだまりが揺すぶられ、噴火のきっかけになる可能性がある。震災直後に地震活動が活発化した火山が13あり、富士山直下でもM6・4の地震が起こった。幸い、噴火に至らなかった。

 ところが、昨年になって長野・岐阜県境の御嶽山が噴火、今年になって口永良部島が噴火した。もっとも東京大学地震研究所(地震研)の川勝均教授に聞くと「口永良部島は、東日本大震災を起こした太平洋プレートとは別のプレートなので、一緒には考えられない」という。

不思議な巨大深発地震

 だが、5月30日午後8時23分小笠原諸島西方沖で発生した地震は、太平洋プレート内で起きたものだった。震源から約千キロ離れた東京でも長い間、揺れた。どこか遠くで相当大きい地震が起こったのだろうかと思っていたら、しばらくして気象庁が、マグニチュード(M)8・5と発表した。ぎょっとした。これは巨大な地震だ。だが、これは過大評価で、後日、M8・1に修正された。

 地震学者が注目したのは、 ・・・続きを読む
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筆者

瀬川茂子

瀬川茂子(せがわ・しげこ) 朝日新聞編集委員

1991年朝日新聞社入社。大阪本社科学医療部次長、アエラ編集部副編集長などを務める。共著書に「脳はどこまでわかったか」(朝日選書)、「iPS細胞とはなにか」(講談社ブルーバックス)、「巨大地震の科学と防災」(朝日選書)など。

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