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脱原発集会によく出る制服向上委員会って何だ?

鈴木京一 朝日新聞文化くらし編集部ラジオ・テレビ担当部長

  9月11日の新宿アルタ前、9月19日の明治公園……。最近都内で反原発集会があるたびに登場、脱原発ソングを歌うアイドルグループがある。制服向上委員会(SKi)だ。8月には自らプロデュースした脱原発集会を日比谷野外音楽堂で開いた。7月には、フジロックフェスティバルへの出演を断られたと表明して物議を醸すなど、話題を振りまいている。

 SKiは1992年に結成された。もう20年近く活動している。のちに鬼束ちひろをプロデュースする羽毛田丈志が手がけた初期の曲は名曲ぞろいだが、何より当時のSKiを特徴づけるのは毎月1回、今はなき東京・こまばエミナースで開かれていたコンサート空間の特異さだ。

「反原発」の集会で、柄谷行人さん、小熊英二さんらに続き、街宣車に上がって歌う制服向上委員会=9月11日、東京・新宿(筆者撮影)

 「ニュージャーナリズムマガジン」を名乗っていた赤田祐一編集長時代の「クイック・ジャパン」2・6号(1995・1996年)や金井覚『アイドルバビロン――外道の王国 』(1996年、いずれも太田出版)が詳しくレポートしている。

 会場内でヤジを飛ばし殴り合いをする、親衛隊崩れと思われる「愚連」と呼ばれる一派。私も面白がって取材、撮影していたら絡まれ、カメラのフィルムを抜かれたことがある。一方で、コンサートの様子を黙々とノートパソコンに打ち込む「外道」と呼ばれる集団。今にして思うと、

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