「つながり」志向に距離を置く蛭子能収さん
2015年04月13日
(承前)
その蛭子能収さん、同じテレビ東京が開設した無料動画サイト「テレ東プレイ」で、「蛭子能収の一人でできるもん!!」なるネット動画に出演している。
どれも蛭子さん好きにはおすすめだが、例えば「『コアラのマーチ500回くらい振ってみる』の巻」では、お菓子の「コアラのマーチ」を未開封のまま500回振ると、箱の中で1個の大きな塊になるという噂を蛭子さんが検証する。
さて結果はいかに、というのがもちろん見所ではあるが、振りながら「一番好きなのは柿ピーで、柿の種はなるべく少ない方がいい。本当の事を言うと、ピーナツだけでいい」と語り出す蛭子さんにも格別な「ユルさ」の味わいがある。
作りとしてはこの動画、本連載の初回でも触れたユーチューバーの動画と同じである。
[1]ネット動画は「絵付きラジオ」である――ビートたけし、マックスむらい、はじめしゃちょー、M.S.S.Project……
一人で固定カメラに向かい、一人しゃべりで間をつないでいく。“振ってみる"というタイトルもネット動画で定番の「〇〇してみた」を踏襲している。
考えてみれば、ユーチューバーがくだらないことを大真面目にやるところなどはまさに「ユルさ」と「ガチ」の追求と言えるだろうから、両者が似てしまうのも無理はない。
しかし、ネット動画と蛭子さんの動画の間に違いがないわけではない。
それを感じさせるのが、「『僕とハグしませんか?蛭子能収67歳ガチでフリーハグしてみた!』の巻~巣鴨編」というもう一本の動画だ。
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