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 ギリシャの財政赤字と市場の信頼の低下は、多額の政府債務を抱える日本においても将来起こりうるシナリオとして注目を集めている。財政の問題に比べて注目度は低いが、ギリシャの銀行業界は、不良債権問題が深刻化しており90年代の日本の銀行と類似した点がある。また、ギリシャの銀行は資産に占める国債の割合が高く、その価格変動リスクにさらされており、多額の国債を保有する日本の銀行にとっても、その帰趨は注目される。

 ギリシャの銀行業界は、不良債権の増加、資金調達環境の悪化、収益の低下、さらに保有国債の価格低下という問題を抱えており、回復には相当な時間がかかるだろう。銀行の弱体化は貸出減少を通じて景気回復を遅らせ、ECB(欧州中央銀行)の金融政策にも影響を与える可能性がある。 ・・・ログインして読む
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筆者

根本直子

根本直子(ねもと・なおこ) 早稲田大学 大学院経営管理研究科 教授/アジア開発銀行研究所、 エコノミスト

日本銀行、S&Pグローバル、マネージング・ディレクターを経て現職。主なリサーチ分野は、金融機関経営、日本およびアジアの金融市場、包摂的成長。 早稲田大学法学部、シカゴ大学経営大学院、一橋大学商学研究科、商学(博士) 主な著書に「韓国モデルー金融再生の鍵」「残る銀行沈む銀行―金融危機後の構図」 財務省 関税・外国為替等審議会委員、中部電力、コンコルディア・フィナンシャルグループ社外取締役、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF) 経営管理委員。

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