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たとえ偏っていても

一色清

一色清

 6月初め、試写会に出向いて「ザ・コーヴ」を見ました。私は1980年代半ばに農林水産省担当の記者として、捕鯨問題を追っかけたことがありまして、イルカ漁の問題についても関心をずっと持ってきました。それに、話題になっている映画は見ておこうというコメンテーター根性もあって、秋葉原まで出向きました。

 この映画のことを書く場合、二つの論点があります。一つは、映画の上映の是非の問題です。もう一つは、イルカ漁そのものの是非の問題です。これを分けて、論じたいと思います。

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