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消費税10%で「一石三鳥」を狙うには――財政再建・福祉・成長の連立方程式を解く知恵を

小此木潔

小此木潔 上智大学教授(政策ジャーナリズム論)、元朝日新聞論説委員

 消費税問題は連立方程式だ。政治家たちがもっと知恵を働かせて解こうとしなければ、消費増税に対する国民の支持はとりつけられない。この点、菅直人首相の説明が不足していることを残念に思う。方程式の解き方が悪いせいか、このままだと増税分をほとんど赤字国債の削減に使い、福祉の充実に回すお金がほとんどなかったり、景気回復を損なったりはしないか、という疑念をぬぐえない。

 菅首相の「第三の道」に、筆者はおおいに期待している。「強い経済、強い財政、強い社会保障」の一体的実現という基本姿勢も、すばらしいと思う。これを別の言葉で表現するなら、成長(脱デフレ・名目3%成長軌道の確保)と増税(消費税10%を目途とする財政の強化)、社会保障の充実(医療、介護、保育、年金の改革と強化)を同時に成り立たせる連立方程式の解を見つけるということである。

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筆者

小此木潔

小此木潔(おこのぎ・きよし) 上智大学教授(政策ジャーナリズム論)、元朝日新聞論説委員

ジャーナリスト、上智大学教授。群馬県生まれ。1975年朝日新聞入社。富山、奈良、大阪、ニューヨーク、静岡、東京で取材。論説委員、編集委員を経て2014年から現職。著書に『財政構造改革』『消費税をどうするか』(いずれも岩波新書)、『デフレ論争のABC』(岩波ブックレット)。監訳書に『危機と決断―バーナンキ回顧録』(角川書店)

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