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キーワードは超党派

一色清

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 1日の報道ステーションに、菅首相が出演しました。菅さんが参院選公示日の翌日以降、テレビスタジオに入るのは初めてで、その出演の場に報道ステーションが選ばれたというのは、テレビ朝日や私たち出演者にとって、まあ悪いことではなかったのだろうと思います。ただ、国民が疑問に思っていることを代わって聞く役割を担うわけで、責任は重いとも言えるわけです。

 その責任を果たせたかというと、判断は見ていた方々にお任せするしかありません。私は、幼稚園と保育園の一元化問題を例に出して規制改革について質問しただけで、あとは古舘さんが質問者の役割を一手に引きうけました。聞きたいことはヤマほどありますが、時間が限られていますので、まずムダの削減について聞き、ついで消費税引き上げ問題を聞いて終わりにするという絞り込みはよかったと思います。

 ただ、菅さんはとても慎重でした。選挙期間中の総理大臣ということで仕方のない面はありますが、言質をとられると大変だという意識はひしひしと感じました。

 そもそも、21時54分から始まる放送に生出演することも可能だったのを、収録にすることを条件にしたところから慎重さが現れていました。収録は、20時50分から21時25分くらいまで行われました。おそらく首相サイドは、何かまずい発言があっても対応できるということを考えたのでしょう。結局、何もカットも修正もすることなく全てのインタビューを30分後の生本番で流しましたが、古舘さんの発言について1個所だけクレームがあって、番組中で説明しました。

 こうした慎重さですから、インタビューでびっくりするような発言は出ませんでした。新聞は「増税分は介護に一兆円」といったところを見出しにとっていましたが、「公約」というほど重い発言ではなかったように思います。私は、横に座って話を聞きながら、消費税のところでも年金制度のところでも、何度も菅さんが「超党派で」という言葉を口にしたのが頭に残りました。 ・・・ログインして読む
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筆者

一色清

一色清(いっしき・きよし) 

【退任】週刊紙「アエラ」前編集長。1956年生まれ。78年朝日新聞社に入り、経済部記者、「アエラ」編集部員などを経て、2000年「アエラ」編集長。beエディター、出版本部長補佐などを経て、08年10月から「報道ステーション」コメンテーターを務めた。「アエラ」副編集長時代には、中吊り広告下の一行コピーを担当。2012年1月まで「WEBRONZA」編集長。

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