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寺島実郎の視座 どうみる世界の中の日本(3) ~特別インタビュー~

一色清

一色清

 ――アジアの近隣諸国との経済的な強い結びつきは、安全保障にもつながりますよね。

 「そうですね。そういう考え方をして、しっかり腹をくくって覚悟決めないと、現在の世界における日本の本当の姿が見えてきません。「インテルインサイド」という言葉がありますね。パソコンを使っている人なら誰でもご存じでしょうが、例えばノートパソコンを開けると、シールが貼ってあり、インテルの製品、ソフトが入っていますよということをアピールしている」

 「では、「ジャパンインサイド」はどうなのか。日本の洗練された技術や、日本の最先端の中間財が埋めこまれている製品が、世界を豊かにして、世界を支えているという構造が出来上がっています。このことに静かに思いをめぐらし、閑雅に構えてみるべきなのです。つまり、自分ががつがつ儲かっていなければ満足しない。そんな状況でなきゃ納得しない、というようなことを越えていくべきなのではないか。私はそう思います」

 「例えば、日本製鋼の室蘭製作所の原子力の炉を作る技術というのはものすごくて、世界でのシェアが8割を超えています。つまり、いかなる方式の原子力発電所を建設しようと、炉のところについては日本製鋼室蘭の技術で作ったものでなければ支えられないということです。ここの技術が世界中の原子力発電を支えているわけです」

 「要するに、インテルインサイドと同じように、ジャパンインサイドという世界がある。しかもそれは、フラッグがそそり立っているような派手な話だけではなくて、静かに内側を支えているという面があるのです。そういう中で日本も繁栄し、世界も発展していく。日本の国民の生活がこれによって成り立ち、潤い、未来が見えてくるというところで将来像を描いていくのは極めて正しいのです」

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筆者

一色清

一色清(いっしき・きよし) 

【退任】週刊紙「アエラ」前編集長。1956年生まれ。78年朝日新聞社に入り、経済部記者、「アエラ」編集部員などを経て、2000年「アエラ」編集長。beエディター、出版本部長補佐などを経て、08年10月から「報道ステーション」コメンテーターを務めた。「アエラ」副編集長時代には、中吊り広告下の一行コピーを担当。2012年1月まで「WEBRONZA」編集長。

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