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消費増税は唯一の選択肢なのか ~増税論議に神話はいらない~

松浦新

松浦新 朝日新聞経済部記者

 消費税が増税されると住宅ローンの破綻が1割増える可能性がある――。このほど、格付け会社のムーディーズが、おもしろい観点のリポートを出した。日本のサラリーマンの給料は増えていない。消費税が5%から10%に増えたとしても、その分の給料を上げられる会社は少ないだろう。そうなれば住宅ローンの返済は大きな影響を受ける。

 住宅ローンを返済している人たちは、すでにかなり追い詰められた状況にある。「頭金なしでも家が買えますよ」「家賃を払うなら、そのお金をローンに回してはどうですか」。数年前に、不動産業者や銀行のセールストークに乗って、頭金なし、家賃程度のローン返済額で家を買ってしまった人の中には、生活が苦しくなっている人が多いことだろう。

 厚労省の毎月勤労統計調査によると、現金給与総額は2009年度まで3年連続で下がり続け、06年度比5%程度下がった。頭金の貯蓄もできず、家賃負担と同等の返済月額でローンを組んでいる人たちは消費性向が高い人たちだ。すでに、消費税5%分増税の「負担」をしている家計も多いことだろう。賃金が上がらないのに、消費税が上がれば、さらに生活は追い詰められる。 ・・・ログインして読む
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筆者

松浦新

松浦新(まつうら・しん) 朝日新聞経済部記者

1962年生まれ。NHK記者から89年に朝日新聞社に転じる。経済部、くらし編集部(現・文化くらしセンター)、週刊朝日編集部、特別報道部などを経て、現在は東京本社報道局経済部に所属。年金、医療をはじめとした社会保障制度に関心を持つ。金融商品や土地・住宅問題など、くらしと経済に関わる問題に関心がある。

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