松浦新(まつうら・しん) 朝日新聞経済部記者
1962年生まれ。NHK記者から89年に朝日新聞社に転じる。くらし編集部(現・文化くらしセンター)、週刊朝日編集部、オピニオン編集部、特別報道部、東京本社さいたま総局などを経て現在は経済部に所属。共著に社会保障制度のゆがみを書いた『ルポ 老人地獄』(文春新書)、『ルポ 税金地獄』(文春新書)、『負動産時代』(朝日新書)などがある。
※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです
松浦新
住宅ローンを返済している人たちは、すでにかなり追い詰められた状況にある。「頭金なしでも家が買えますよ」「家賃を払うなら、そのお金をローンに回してはどうですか」。数年前に、不動産業者や銀行のセールストークに乗って、頭金なし、家賃程度のローン返済額で家を買ってしまった人の中には、生活が苦しくなっている人が多いことだろう。
厚労省の毎月勤労統計調査によると、現金給与総額は2009年度まで3年連続で下がり続け※、06年度比5%程度下がった。頭金の貯蓄もできず、家賃負担と同等の返済月額でローンを組んでいる人たちは消費性向が高い人たちだ。すでに、消費税5%分増税の「負担」をしている家計も多いことだろう。賃金が上がらないのに、消費税が上がれば、さらに生活は追い詰められる。
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