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 子育てをしながら仕事を続けたい女性にとって、保育所の確保は、大きな問題だ。

 国は「待機児童ゼロ作戦」を推進しているが、待機児童数は2万人に上り、2008年以降増加している。筆者自身も長男の通う公立保育所に次男がなかなか入れず、公立と、無認可の保育所と、2つの保育所を自転車で駆け巡った経験がある。

 一方で、「保育所の価格設定を自由化すれば、供給不足が解消し、サービスも多様化する」という意見がある。その是非を考えてみたい。

 日本の保育所は、一定の基準を満たして財政支援を受ける認可保育所(公立、私立)と民間の経営する無認可の保育所があり、利用者のおよそ9割は認可保育所を利用している。認可保育所の保育料は子どもの年齢や親の年収によって若干異なるが、基本的には一律で月2〜4万円程度である。

 無認可保育所の場合、一般にスペースが狭い上に、料金が高く、5~10万円程度となっている。このため利用者の多くは、空きがあれば認可保育所に移ることを希望している。

 仮に利用価格を自由化すれば、以下のようなメリットがあると言われる。

 第一に、市場価格より安い認可保育所の優位性が後退して、民間の新規参入が増える可能性がある。東京都が2001年に導入した、設立規準の緩い「認証保育所」は需要に追いついていないが、設立ペースが増すかもしれない。

 第二に、

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筆者

根本直子

根本直子(ねもと・なおこ) 早稲田大学 大学院経営管理研究科 教授/アジア開発銀行研究所、 エコノミスト

日本銀行、S&Pグローバル、マネージング・ディレクターを経て現職。主なリサーチ分野は、金融機関経営、日本およびアジアの金融市場、包摂的成長。 早稲田大学法学部、シカゴ大学経営大学院、一橋大学商学研究科、商学(博士) 主な著書に「韓国モデルー金融再生の鍵」「残る銀行沈む銀行―金融危機後の構図」 財務省 関税・外国為替等審議会委員、中部電力、コンコルディア・フィナンシャルグループ社外取締役、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF) 経営管理委員。

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