原真人
2010年09月03日
小沢一郎氏と言えば、わずか3か月前に「政治とカネ」の問題で鳩山首相とともに民主党幹事長を辞したばかり。よもやその小沢氏が「首相」になるなんて悪い冗談だろうと思っていたら、小沢氏は本当に民主党代表選に立候補してしまった。
もともと党内基盤は菅首相よりずっと強い。みずからの議員グループには党内最大勢力の150人を抱え、鳩山前首相の支持も得ている。国民の支持はきわめて少ないが、国会議員票が中心の代表選では、小沢勝利の可能性はけっして小さくない。
だとすれば、「小沢首相」で日本がどうなるかを真剣に考えておかねばなるまい。一番気がかりなのは財政である。放漫財政とまでは言わないが、小沢政権では膨張財政は避けられないのではないか。財政健全化を明確に打ち出している菅首相の路線から大転換するのは間違いない。
小沢氏は「官僚主導のシステムを改革すれば巨額の財源を確保できる」と主張。「無駄減らしの徹底を増税論議より優先する」「鳩山前首相が言ったように(民主党政権下の)4年間は消費税を上げない」と言って、消費税を封印する考えをはっきり打ち出した。
もともと小沢氏は根っからの消費税増税論者である。
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