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中国版「世界大学ランキング」を巡る論争について

肖宇生

肖宇生 フロンティア・マネジメント株式会社事業開発部マネージング・ディレクター

 先週、中国上海交通大学が恒例の「2010世界大学ランキング」を発表した。アメリカのハーバード大学は8年連続トップに輝き、カリフォルニア大学バークレー校とスタンフォード大学はそれぞれ2位と3位に入り、アメリカの大学は上位独占の結果になった。イギリスの名門校であるケンブリッジやオックスフォードは辛うじて5位と10位に入っている。

 この結果は世界的な論争を巻き起こし、特にイギリスを中心とした欧州の反発が強い。その評価基準は偏っており大学の本当の実力を反映し切れていないという。

 実際、イギリスの大学はアメリカの後塵を拝しているものの、それでもトップ100には11校が入っており、3位のドイツと日本(それぞれ6校)を遥かに上回っている。なのに、なぜイギリスはこんなに反発しているのか? 理由は明白だ。

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