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[10]経営破綻の日本振興銀前会長の木村剛、堀江貴文、村上世彰3氏の点と線

大鹿靖明 朝日新聞経済部記者

 日本振興銀行は10日、経営破綻し、日本で初めてペイオフが発動された。同行の創業者で前会長の木村剛氏、それにライブドアの堀江貴文氏、村上ファンド主宰者の村上世彰氏の3氏は、みな逮捕・起訴されるという「結末」を迎えた。規制緩和と新興勢力の台頭に沸いた小泉と竹中の時代の「ヒーロー」たちには、実は意外な接点があった。

 銀行法違反(検査忌避)で起訴された木村剛前会長は、今から約6年前の2004年の暮れから05年の年初にかけて、振興銀行株を売ろうと考えたことがあった。その有力な売却先の候補者が、堀江貴文氏が率いていたライブドアだった。交渉を仲介したのは、村上世彰氏だった(詳細は拙著『ヒルズ黙示録・最終章』を参照)。

 ライブドアの堀江氏は当時、プロ野球参入問題で一躍お茶の間の英雄に躍り出たが、その直前に手痛い失敗をしている。独立系のネット銀行イーバンクを傘下に収めようと約35億円を出資し、14・9%を保有する筆頭株主になったものの、イーバンク側の経営陣と衝突し、イーバンクに送り込んだライブドアの宮内亮治、塩野誠といった幹部たちは追い出されてしまったのだ。しかし、金融業への参入をあきらめきれなかったライブドアは、社内に銀行設立準備室を設け、担当者を配置している。

 この当時、木村氏は、M&Aコンサルティングを率いる村上氏と懇意だった。2人は連れだってよく飲みに出かけ、共通の知人も多かった。そんな村上氏が、金融業に参入したい気持ちのある堀江氏に「いいアドバイスをもらえるかもしれない」と木村氏を紹介。ライブドア側の当時の関係者によると、ライブドアは、木村氏が日本振興銀行とは別に営んでいるコンサルティング会社KFiと顧問契約を結ぶことになった。2004年暮れのことである。ライブドアは顧問料として5000万円をKFiに振り込んでいる。

 村上氏の紹介で、ライブドアはKFiと顧問契約を結んだものの、 ・・・ログインして読む
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筆者

大鹿靖明

大鹿靖明(おおしか・やすあき) 朝日新聞経済部記者

1965年、東京生まれ。早稲田大政治経済学部卒。88年、朝日新聞社入社。アエラ編集部などを経て現在、経済部記者。著書に第34回講談社ノンフィクション賞を受賞した『メルトダウン ドキュメント福島第一原発事故』を始め、『ヒルズ黙示録 検証・ライブドア』、『ヒルズ黙示録・最終章』、『堕ちた翼 ドキュメントJAL倒産』、『ジャーナリズムの現場から』がある。近著に『東芝の悲劇』。キング・クリムゾンに強い影響を受ける。

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