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 日本経済の新たな発展の展望を切り開くためには、中国、韓国と自由貿易協定(FTA)を早期に結ぶべきである。日本経済団体連合会の米倉弘昌会長が11月5日に日本記者クラブでおこなった会見でそう語るのを聞いて、経済界のこの姿勢は全く正しいと思った。

 もちろん、環太平洋自由貿易圏づくりを、いわゆるTPPとして同時に追求すると米倉会長は語ったが、これもまったく正解だ。

 日本は横浜APECを機にTPPに積極姿勢を示したことで、まず米国などと自由貿易圏づくりを進めることになった。そういう動きが刺激剤となって、中国が日本や韓国とのFTAに前のめりになってくるような展開に持ち込むべきである。いわばFTA戦略によって日米中を経済的に地続きとするような決意でつなぎ合い、日本経済の前途を確かなものにする。

 そういう方向へ、大きなうねりをつくることだ。中国内の強硬派などにあおられたり乗せられたり、はめられたりすることなく、冷静に自由貿易地域の拡大を目指すことこそ国益であり国民益だ。 ・・・ログインして読む
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筆者

小此木潔

小此木潔(おこのぎ・きよし) 上智大学教授(政策ジャーナリズム論)、元朝日新聞論説委員

上智大学教授。群馬県生まれ。1975年朝日新聞入社。富山、奈良、大阪、ニューヨーク、静岡、東京で記者をしてきた。近年は日本の経済政策や世界金融危機など取材。2009年5月から東京本社論説委員室勤務、11年4月からは編集委員も務め、14年4月から現職。著書に「財政構造改革」「消費税をどうするか」(いずれも岩波新書)、「デフレ論争のABC」(岩波ブックレット)。

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