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需要の先食い消費は続かない

城繁幸

城繁幸 「Joe's Labo」代表取締役

 エコカー減税や家電エコポイント、そして過去最大級とも言われる住宅ローン控除により、2010年の日本経済は一息つけたと言ってよいだろう。ただし、これはあくまで需要の先食いであり、来年からは急激な息切れに見舞われるはずだ。

 そして、とても重要なことだが、この景気浮揚策が来春の賃上げにつながることは絶対にあり得ない。このことは、製造業のベンチマークであるトヨタ労組が、12月の段階で早々にベア要求の見送りを決めたことからも明らかだ。

 なぜ、日本では財政政策→賃上げ→消費拡大という正のサイクルが弱いのか。一言でいうなら、それは日本企業の多くが将来を悲観し、そしてその予想に手足を縛られているためだ。

 よく言われるように、日本は処遇の柔軟な見直しがとても難しく、一度上げてしまったら中々賃下げすることができない。このため、柔軟な見直しの可能な米国の労働分配率がほぼ一定なのに対し、日本は不況時に高止まりしてしまうというリスクがある。

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筆者

城繁幸

城繁幸(じょう・しげゆき) 「Joe's Labo」代表取締役

人事コンサルティング「Joe's Labo」代表取締役。1973年生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。2004年独立。人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を各種メディアで発信中。代表作『若者はなぜ3年で辞めるのか?』『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』『7割は課長にさえなれません 終身雇用の幻想』等。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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