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グローバル時代に生きるユダの選択

浜矩子

浜矩子 同志社大学大学院教授(国際経済学)

 金に人気が集まる日々だ。その現状をみていて、イスカリオテのユダという人物のことを思い出した。新約聖書に登場する裏切り男である。

 彼は、イエス・キリストの弟子でありながら、キリストの命を彼の敵対者たちに売り渡す。その際、ユダはこの裏切り行為の代償として銀30枚を受け取った。

 ここで、ユダが現代の人であったと仮定しよう。もしもそうなら、グローバル時代に生きるユダは、この世紀の大卑劣行動の代償を、どのような形で受け取りたいと考えるだろう。

 やっぱり銀30枚がいい。そう答える可能性はある。だが、恐らく彼そうは言わないだろう。利に聡いユダのことだ。今時、銀は流行らないと察知して、別の支払い手段を選択するに違いない。

 そこで彼は何を選ぶか。選ぶ可能性が相当に高い支払手段と、選ばない可能性濃厚な支払い手段が考えられる。前者が金で、後者がドルである。なぜそうなのかと聞かれれば、彼は以下のように答えるに違いない。 ・・・ログインして読む
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筆者

浜矩子

浜矩子(はま・のりこ) 同志社大学大学院教授(国際経済学)

同志社大学大学院ビジネス研究科教授。エコノミスト。専門は国際経済学。1952年8月3日東京都生まれ。1975年一橋大学卒業、三菱総合研究所入社。90年より98年まで同社初代ロンドン駐在員事務所長。帰国後、同社経済調査部長、政策経済研究センター主席研究員を経て2002年10月より現職。「グローバル恐慌~金融暴走時代の果てに~」(岩波新書、2009年)、「ユーロが世界経済を消滅させる日」(フォレスト出版、2010年)など、著書多数。

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