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農業再生策を急がないと、危うい

小此木潔

小此木潔 ジャーナリスト、元上智大学教授

 物事には手順というものがある。

 唐突に「消費税10%」を持ち出したツケが回って、昨年末までに税制改革案をつくることができなかったのはその一例だが、へたをするとTPPもその二の舞となるのではないか、との危惧を禁じ得ない。なぜか。

 説得力ある農業再生のプランを示すことができていないため、反対勢力を説得できないまま統一地方選をたたかうというきわめて苦しい展開になってしまっているからである。

 本来なら、農業再生策の少なくとも骨格は3月末までに固め、統一地方選という格好の論戦の場で国民を説得することによってTPPへの道を切り開くというくらいの意気込みと戦略性がなければいけないところである。

 ところが残念なことに、農業再生策を政府がまとめるのは6月から10月なのだとか。一体何をやっているのか。民主党政権のなかに戦略的に者を考えることができる政治家が少なすぎるのではないか。情けない限りである。

 なにもこれは民主党びいきや菅政権びいきで言っているのではない。

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筆者

小此木潔

小此木潔(おこのぎ・きよし) ジャーナリスト、元上智大学教授

群馬県生まれ。1975年朝日新聞入社。経済部員、ニューヨーク支局員などを経て、論説委員、編集委員を務めた。2014~22年3月、上智大学教授(政策ジャーナリズム論)。著書に『財政構造改革』『消費税をどうするか』(いずれも岩波新書)、『デフレ論争のABC』(岩波ブックレット)など。監訳書に『危機と決断―バーナンキ回顧録』(角川書店)。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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