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「3号問題」の解決は年金制度一体改革の中で

松浦新

松浦新 朝日新聞さいたま総局記者

 年金の「3号被保険者」でなくなったのに手続きをせずに「恩恵」を受けることが問題になっている。2月2日の朝日新聞の社説でも、指摘があった。間違いが見つかっても訂正は2年しかさかのぼらず、それ以前の記録は「3号」のままにする「運用3号」が問題だという。

 行政がすべての記録をたださずに、目先の訂正でごまかす弊害は、年金記録問題をほうふつとさせるものだ。それをきちんとたださないのはおかしいというのは、誰が聞いても正しい主張だと思う。

 しかし、年金制度が抱える数々の矛盾を考えると、この問題だけをきれいにすることにどれほどの意味があるのかと疑問に思ってしまう。

 この問題は、年金の申請主義が原因のひとつになっている。会社勤めの夫がいて、3号扱いの妻がいたとする。妻がパートで働いて、年収が130万円を超えた。その時に、妻が夫にその事実を伝えて、夫が会社に申告し、会社が年金事務所(旧社会保険事務所)に伝えることで妻は「3号」をはずれることになる。

 この時に、妻がパートの勤め先で厚生年金に入れることができればいい。しかし、

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筆者

松浦新

松浦新(まつうら・しん) 朝日新聞さいたま総局記者

1962年生まれ。NHK記者から89年に朝日新聞社に転じる。くらし編集部(現・文化くらしセンター)、週刊朝日編集部、オピニオン編集部、特別報道部、経済部などを経て現在は東京本社さいたま総局に所属。共著に社会保障制度のゆがみを書いた『ルポ 老人地獄』(文春新書)、『ルポ 税金地獄』(文春新書)、『負動産時代』(朝日新書)などがある。

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