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新日鉄vs.公取委、40年ぶりの再対決 

原真人

 久しぶりの産業界地図を大きく塗り替えるような大再編計画である。

 鉄鋼業界で国内トップの新日本製鉄と、3位の住友金属工業が来年秋を目標に合併を検討すると発表した。「鉄は国家なり」の時代は過去になったとはいえ、鉄鋼が日本の主要産業のひとつであることは確かだ。そこで世界市場をにらんだ起死回生の再編劇が実現するなら、それは大いに産業界の再編機運を盛り上げることだろう。

 今回の合併発表がとりわけ他業界からも注目されたのは、40年前の合併劇で大型合併のハードルの高さを産業界に思い知らせた新日鉄が、再び当事者となったからだ。

 新日鉄は1970年に八幡製鉄と富士製鉄が合併して誕生した。68年に合併を発表してからの道のりは平坦ではなかった。翌69年、公正取引委員会は合併への否認勧告を出した。両社はその勧告を拒否し、初の審判にもちこまれ、政府や労働界、学会を巻き込んだ全面対決となる。結局、新日鉄側が一部の設備を他のライバルメーカーに譲ったり、ノウハウを教えたりすることを条件に、合併はなんとか認められた。それでも合併に要する時間やエネルギー、企業イメージへの影響、生産力の削減リスクなどを考えると、「合併は高くつく」という印象を多くの経営者に植え付けただろう。

 しかし現代は、産業を取り巻く環境が一変した。40年前の新日鉄は世界一の規模となれたが、今回の合併では、

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