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成長の限界から生存の限界へ 「ディンフレ」連鎖の恐怖

浜矩子

浜矩子 同志社大学大学院教授(国際経済学)

 ローマ・クラブが1972年に「成長の限界」に関する警告を発した。人口爆発と環境破壊に歯止めが掛からなければ、世界は100年後に成長の限界に達するということだった。その100年のうち、およそ40年が経過した今、時あたかも世界は資源価格の高騰と食糧不足でちょっとしたパニック到来の場面を迎えている。ローマ・クラブの面目躍如だ。

 だが、そのことに感心しているだけではいけない。あの時と今とでは、時代状況が大いに違う。どう違うかといえば、1970年代初頭の世界はまだグローバル化していなかった。経済活動に対して、国境というものがまだまだ相応の仕切り線の役割を果たしていた。諸問題が地球的に波及する度合いにもその複雑さにも、今に比べれば、それこそ限界があった。誰かがどこかで何かをすれば、どこかで誰かの世界が変わる。

 風が吹けば桶屋が儲かるどころの騒ぎではない。種一粒が失われれば、地球経済全体が失われかねない。そんな時代である。

 ここに来ての資源インフレがもたらすものは何か。それは製品デフレの加速だと筆者は思う。

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筆者

浜矩子

浜矩子(はま・のりこ) 同志社大学大学院教授(国際経済学)

同志社大学大学院ビジネス研究科教授。エコノミスト。専門は国際経済学。1952年8月3日東京都生まれ。1975年一橋大学卒業、三菱総合研究所入社。90年より98年まで同社初代ロンドン駐在員事務所長。帰国後、同社経済調査部長、政策経済研究センター主席研究員を経て2002年10月より現職。「グローバル恐慌~金融暴走時代の果てに~」(岩波新書、2009年)、「ユーロが世界経済を消滅させる日」(フォレスト出版、2010年)など、著書多数。

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