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【緊急報告】医療現場が崩壊寸前【無料】

松浦新

松浦新 朝日新聞経済部記者

 東北各地の病院は、震災でかなり厳しい状況に直面しています。私の知人の医師を通じて得た情報をダイジェストで伝えます。私は医療の専門的なことがわからないので、自分がわかる範囲で紹介します。一部、私が書き換えたところもありますが、ほとんど原文のままです。

 引用のしかたに不正確なところがあるかもしれませんが、震災と津波の被害を直接受けたところ以外でも医療現場は大変な状況になっています。

【青森県:八戸市立市民病院救命救急センター】

酸素ボンベをもらえませんか。

病院に設置する、大きなボンベです。

青森県、岩手県は在庫なしです。

病院の酸素供給は震災から48時間以内でストップするところでしたが、酸素ボンベが手に入り、3日間持ちます。節約して、来週まで持たせます。しかし、その先はない。

自家発電は、重油が発災72時間で停止の危険。こちらは、三沢米軍から重油が到着。

津波と地震が敵ではありません。

電力停止、酸素停止が敵です。

(16日午前1時半)

【宮城県柴田町:仙南中央病院】

230人以上が餓死寸前です。

食料等至急お願いします。宮城の県南地域には物資が全く来ません。

地域住民が30万人以上孤立状態です。メディアに無視されている地域です。

助けてください。

(16日午前0時半)

【仙台市:東北大病院】

福島原発近隣の南相馬市からの放射線被曝者も次第に東北大学病院へ自家用車で乗り入れ始めるようです。ヘリコプターで被爆者の大量輸送も検討しているそうですが、本日のくもり空ではヘリの離発着が困難となる可能性もあります。

問題としては当院到着時に除染のために衣服、履物を廃棄する必要があり、その後の中長期的な避難所生活のために防寒具、下着、靴など衣料を大学病院スタッフからの寄付でまかなっています。

ヨウ化カリウムの備蓄もさほど多くはなく、宮城県ではなく福島県の被災地近隣への大量輸送を検討していると聞いています。爆発後の化学プラントからの汚染物質の飛散も考慮するとやはり本日の仙台の降雨には注意しなければならないと感じます。

(15日午後11時半)

【福島県いわき市:総合磐城共立病院】

いわき市の医療は崩壊しつつあります。

水道は昨日に復旧したものの、薬や点滴がなくなり、診療をできなくなりつつあります。

昨日の午前から外来を開いたところ、院外薬局の薬が、2日で枯渇しました。

原発の放射線漏れのため、外出をひかえるようにアナウンスされているため医薬品卸が配達を避ける動きもあるようです。

当院の薬局の在庫は、入院患者用で3日ほどです。明日(16日)には、病院の車で医薬品卸を回って、薬をかき集めることにしています。

(15日午後11時すぎ)


筆者

松浦新

松浦新(まつうら・しん) 朝日新聞経済部記者

1962年生まれ。NHK記者から89年に朝日新聞社に転じる。経済部、くらし編集部(現・文化くらしセンター)、週刊朝日編集部、特別報道部などを経て、現在は東京本社報道局経済部に所属。年金、医療をはじめとした社会保障制度に関心を持つ。金融商品や土地・住宅問題など、くらしと経済に関わる問題に関心がある。

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