藤井英彦
2011年04月04日
主な影響を整理すると3つの経路が指摘されよう。
まず供給ストップの問題だ。
今日、わが国は工作機械や部品の生産拠点だ。かつては家電製品や自動車など耐久消費財を中心に完成財の供給拠点だった。しかし、新興国を含め工場の消費地立地が進むなか、そうした各国の組立工場に最先端技術を組み込んだ部品や製造機械がわが国から供給される。わが国の生産が止まると、各国の組立工場は操業停止の危機に直面する。ちなみに2010年のわが国輸出をみると、消費財のシェアが16%にとどまる一方、生産財は25%、資本財は53%、合計78%に及ぶ。
次に輸入の減少がある。
大震災は国内景気を冷やし、内需が落ち込むからだ。中国に抜かれたとは言え、
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