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拡大記者会見で、福島県民に向けて頭を下げ謝罪する東京電力の清水正孝社長(中央左)=4月11日午後2時5分、福島市、仙波理撮影
 原子力発電の比率を現在の約30%からぐんぐん上げていこう、という従来のエネルギー戦略は大胆な見直しを求められよう。未曾有の大震災と原発の大事故が与えた教訓とは、そのようなものであると考えるべきだ。

 もちろん、いますぐ原発の全部を止めるなどということは非現実的である。実際のところ、政治的にも経済的にも、社会的にも、有効な選択肢としてはむしろ、まず既存の原発の安全性を最大限に確保しつつ、耐震基準や全国の地震被害想定、万一に備えた原発防災体制の構築などを急いで進めることが不可欠だろう。

 同時に、不足するエネルギーを夏場までは主に節電によって対処するとしても、電力不足をまかなうためのエネルギーの確保を急いで全力で進めることが求められる。主要な柱は、原発を代替するエネルギーの確保であり、それは当面の策としてのみならず、将来をにらんだ中長期的な日本のエネルギー、電力確保策の第一歩とならざるをえない、と私は考える。

 エネルギー戦略の見直しは、 ・・・ログインして読む
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筆者

小此木潔

小此木潔(おこのぎ・きよし) 上智大学教授(政策ジャーナリズム論)、元朝日新聞論説委員

上智大学教授。群馬県生まれ。1975年朝日新聞入社。富山、奈良、大阪、ニューヨーク、静岡、東京で記者をしてきた。近年は日本の経済政策や世界金融危機など取材。2009年5月から東京本社論説委員室勤務、11年4月からは編集委員も務め、14年4月から現職。著書に「財政構造改革」「消費税をどうするか」(いずれも岩波新書)、「デフレ論争のABC」(岩波ブックレット)。

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