首都直下型地震～その時だれが東京を救うのか　　

取手駅止まりの電車を降り、さらに北上するためにタクシーやバスを待つ人たち＝３月12日、ＪＲ取手駅前

　首都圏のあらゆる駅は帰宅できなくなった人々でごった返し、タクシーやバスの乗り場には深夜まで長蛇の列ができた。帰宅難民は数万人規模で生じたと見られている。街道沿いは徒歩で自宅をめざす人たちで埋め尽くされた。勤め先や公共施設で夜を明かした人も相当数にのぼったはずだ。

　それでも、電力不足を除けば、東京は数日の後にはほぼ基幹機能を取り戻したと言っていい。だから政府も企業も、東日本の被災地支援に本格的に動くことが可能になった。

　そこで、ふと不安になったことがある。もし、東京が直下型地震に襲われたらどうか。　想像を絶する被害が出て、首都機能を完全に失ったとしたら、いったい東京はどうなるのか、と。