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不可避な財界の構造変化/東電福島第1原発事故

安井孝之

安井孝之

 財界の真ん中にいた東京電力は、もはや民間企業として自立した経営体として生き残ることは難しくなった。東日本大地震が引き起こした福島第1原発事故は東電の経営基盤を破壊しそうだ。また政官との深い関係を築いてきた財界での東電の役割は今回の事故で終わった。その影響は地方の財界をリードしてきた他の電力会社にも及ぶだろう。

 原発事故に伴う賠償額がどの程度になるかはまだ見通せないが、数兆円はくだらないという見方が多い。一方、東電の純資産は2兆5000億円余り。これを賠償額が上回れば債務超過に陥る。東電単独で賠償金が払えない場合は国が負担することになる。その場合、自立した民間企業として経営判断はできない事態に追い込まれる。

 東京電力の社長、会長は財界の「総本山」といわれてきた経団連の副会長ポストの常連で、 ・・・ログインして読む
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筆者

安井孝之

安井孝之(やすい・たかゆき) 

1957年4月16日、兵庫県丹波市生まれ。経済誌「日経ビジネス」記者を経て、1988年に朝日新聞入社。自動車、流通、不動産、鉄道などの業界や財政、産業政策、通商政策などの政策を取材。2005年から編集委員、09年から論説委員兼務。著書に「これからの優良企業」(PHPビジネス新書)。

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