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 週刊ダイヤモンド4月16日号に、以前取材でお目にかかった経済学者の八田達夫さんが「原子力政策の最大の誤りは“文民統制”できなかったこと」という題で、エネルギー政策や電力会社のあり方を論じておられるのを興味深く読んだ。

 すべて賛成というわけではないが、うなずける点が多かった。経産省の総合資源エネルギー調査会や、規制改革会議などで活躍し政策大学院学長をつとめた人でもあるだけに、実態に詳しい立場からの発現には重みを感じた。

 八田さんの論点は多岐にわたるが、私なりになるほどと思ったのは、

(1)原発の優位性はコストの安さにあるとされてきたが、使用済み核燃料の最終処分まで含めた採算を考えれば、決して安くない

(2)原発の代替エネルギーとして有力なのは天然ガスによる火力発電だ

(3)福島第一原子力発電所は政府管理下で事後処理すべきだ

(4)東京電力は賠償に対する国の補助とひきかえにいったん国有化し、発電事業と送電事業を分離したうえで、発電事業を数社に分けて民営化すべきだ

 といった指摘である。

 このなかで東電の分割を発送電分離とからめ、 ・・・ログインして読む
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筆者

小此木潔

小此木潔(おこのぎ・きよし) 上智大学教授(政策ジャーナリズム論)、元朝日新聞論説委員

上智大学教授。群馬県生まれ。1975年朝日新聞入社。富山、奈良、大阪、ニューヨーク、静岡、東京で記者をしてきた。近年は日本の経済政策や世界金融危機など取材。2009年5月から東京本社論説委員室勤務、11年4月からは編集委員も務め、14年4月から現職。著書に「財政構造改革」「消費税をどうするか」(いずれも岩波新書)、「デフレ論争のABC」(岩波ブックレット)。

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