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 東日本大震災の復興財源は、基本的に臨時の増税でまかなうほかない。国債を出しっぱなしでいいとか、将来の経済成長による税の自然増収にまかせるというのでは、無責任にすぎる。

 もちろん、歳出の見直しで復興財源に充てる分をできるだけ捻出するよう努めるのは当然である。子ども手当のほか、西日本の公共事業などの予算を2~3年は東北に回すといった支援・やりくりも考えたい。だがそれでも財源不足は明らかだ。この点で、「いまこそ減税」とか、「増税は復興の妨げ」などと論じて有権者や納税者の歓心を買おうとするかのような言説や、「増税論は財務省官僚の陰謀」だのといった主張をする風潮があるのはおかしい。

 未曽有の危機に加えて万が一にも国債信用の崩壊の引き金を引くようなことがあってはいけない。

 また、現在の危機は、

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筆者

小此木潔

小此木潔(おこのぎ・きよし) 上智大学教授(政策ジャーナリズム論)、元朝日新聞論説委員

上智大学教授。群馬県生まれ。1975年朝日新聞入社。富山、奈良、大阪、ニューヨーク、静岡、東京で記者をしてきた。近年は日本の経済政策や世界金融危機など取材。2009年5月から東京本社論説委員室勤務、11年4月からは編集委員も務め、14年4月から現職。著書に「財政構造改革」「消費税をどうするか」(いずれも岩波新書)、「デフレ論争のABC」(岩波ブックレット)。

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