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やっぱり企業は「人」で動く

木代泰之

木代泰之 経済・科学ジャーナリスト

 大震災から2カ月がたとうとしている。先日、様々な業種の企業人たちと震災対応の経験をたがいに披露し、意見交換する機会をもった。

 日常的な生産や流通システムが崩壊した危急存亡のとき、力を発揮するのは、結局は動き回る人であり、日ごろ培った人脈であることを再認識したという企業が多いのは驚きだった。1990年代以降、企業は人をコストと見て削減し、システム化を徹底する経営を続けてきた。それで効率化は達成できるかもしれないが、長い目で見れば現場の力を弱めると、筆者はかねて危惧してきた。震災の体験が経営の見直しにつながり、次の危機への備えになればよいと思う。

 ヤマト運輸の管理部門の幹部は「社員一人一人の、人間の力の凄さを知った」と振り返った。岩手、宮城、福島県の道路網がズタズタで車両は通行不能に。震災翌日の3月12日には被災地での一切の業務を停止した。しかし、

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筆者

木代泰之

木代泰之(きしろ・やすゆき) 経済・科学ジャーナリスト

経済・科学ジャーナリスト。東京大学工学部航空学科卒。NECで技術者として勤務の後、朝日新聞社に入社。主に経済記者として財務省、経済産業省、電力・石油、証券業界などを取材。現在は多様な業種の企業人や研究者らと組織する「イノベーション実践研究会」座長として、技術革新、経営刷新、政策展開について研究提言活動を続けている。著書に「自民党税制調査会」、「500兆円の奢り」(共著)など。

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