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サミットで日本は何を世界に発信すべきか

森永卓郎

森永卓郎 経済アナリスト、獨協大学経済学部教授

 5月26日からフランスのドービルで開催される主要国首脳会議では、原子力を中心とした今後のエネルギー政策が議論されることは確実だ。今後のエネルギー源として、原子力発電をどう位置づけるのかを日本は明確に発信すべきだが、もう一つ重要なことを発信する必要がある。それは、日本の大幅な金融緩和に対する理解を求めるということだ。

 今後、復興にかかるコストは40兆円以上という年間の歳入規模に匹敵する巨額に及ぶことがすでに明らかになっている。

 この復興費用の財源は、復興債を日銀が直接引き受ける、あるいは日銀が市場を通じて復興債を買い切ることで手当てすることが望ましい。ただ、そうすると日銀は国債の対価としてのお金を支払うことになるから、資金供給量が増加する。つまり大規模な金融緩和が行われることになるのだ。

 金融緩和を実行すれば、

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