榊原英資
2011年05月13日
政権交代が実現してからすでに1年半以上が経過している。筆者を含め多くの国民が1955年以来、事実上初めてになるこの本格的政権交代に強い期待を持っていた。筆者は政権交代の1年以上前、「政権交代」という本を出版しその必要性を訴えていたので、特にその期待は大きかった。
しかし、今までのところその期待は裏切られたとしか言いようがない。いったい、何か変わりどこか改善されたのか。確かに子供手当ては新設され、高校授業料の無料化は実現されたが、いまや財源問題からその見直しが議論されている。
問題は多岐にわたるが、最大のネックは民主党が野党メンタリティーから抜け出せず、与党として行政を仕切れていないことだと筆者は思っている。野党のときに反官僚をスローガンとして掲げていたことは、ある意味では当然のことだったのだろう。
しかし、
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