原田泰(はらだ・ゆたか) 原田泰(早稲田大学教授)
早稲田大学教授。1974年東京大学卒業後、同年経済企画庁入庁、経済企画庁国民生活調査課長、同海外調査課長、財務省財務総合政策研究所次長などを経て、2012年4月から現職。「日本はなぜ貧しい人が多いのか」「世界経済 同時危機」(共著)「日本国の原則」(石橋湛山賞受賞)「デフレはなぜ怖いのか」「長期不況の理論と実証』(浜田宏一氏他共著)など、著書多数。政府の研究会にも多数参加。
※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです
原田泰
「菅総理はなぜ辞めないのか」とは私の考えではなく、マスコミの考えである。辞めないのが不思議だというぐらいの書かれ方をされていたが、政治を合理的な人々のゲームだと考えれば、なぜ辞めると考えるのかが不思議である。
これから書くことは、政治分析は、様々な思惑を持った人々の片言隻句を捉えることではなく、合理的な人間のすることと考えるべきだという2011年01月25日の本欄(「合理的思考による考察の有益性を忘れていないか」)の論考の続きである。
◇政治のしていることと結果との関係はあまりにも曖昧◇
そもそも、政治家のしていることと日本の国際的地位とか、経済状況とか、生活一般とかの関係は、因果関係があまりに曖昧だから、明確に責任を感じることが難しい。総理だけではなくて、議員一般にそうであり、取材しているマスコミもそうなるのではないだろうか。菅伸子総理夫人も、
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