メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

RSS

 震災、そして原発事故の結果として節電が今夏以降の日本経済の課題になっている。

 第2次世界大戦後の物不足のなかで、停電などが相次いだことは過去になかったわけではないが、高度成長期以降、節電を意識させられたことは今まではほとんどなかった。電気、そしてエネルギー一般がほぼ無尽蔵に存在し、需要は常に満たされるという前提があったのが高度成長以降の日本だった。

 少し視野を広げて見れば、それは産業革命以降の近代資本主義の大前提のひとつだったということもできるのだろう。

 しかし今回の福島の原発事故は原子力発電そのものの妥当性を問い、またエネルギー供給に限界があることを世界に知らしめることになったのだ。

 化石燃料にも供給の限界、そして環境問題があり、原子力もということになると「無限」のエネルギー源を背景に成長を続けてきた近代資本主義がひとつの大きな壁に突き当たったということになる。エネルギーに加え食糧にも供給の限界が見え始めてきている。

 供給の問題だけではなく、 ・・・ログインして読む
(残り:約780文字/本文:約1209文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

榊原英資

榊原英資(さかきばら・えいすけ) 青山学院大学特別招聘教授、エコノミスト

1941年生まれ。東京大学経済学部卒、1965年に大蔵省に入省。ミシガン大学に留学し、経済学博士号取得。1994年に財政金融研究所所長、1995年に国際金融局長を経て1997年に財務官に就任。1999年に大蔵省退官、慶応義塾大学教授、早稲田大学教授を経て、2010年4月から青山学院大学教授。近著に「フレンチ・パラドックス」(文藝春秋社)、「ドル漂流」「龍馬伝説の虚実」(朝日新聞出版) 「世界同時不況がすでに始まっている!」(アスコム)、「『日本脳』改造講座」(祥伝社)など。

榊原英資の記事

もっと見る