メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

news letter
RSS
 世界の人々がドル暴落またはドル安におびえながら暮らす。そんな時代が来たようだ。米連邦債務の上限引き上げでオバマ大統領と議会の共和党が合意したことは喜ばしいが、それにしてもドルの往年の輝きはもはや失われた。バブルで海外からマネーを引きつけてきた時代の再現すら望むべくもなく、ドルの実質実効為替レートは長期低落傾向にある。ドルの歴史的下落局面は続かざるをえないだろう。

 金(きん)の裏付けのない通貨が基軸通貨となって来たこと自体がいまとなっては不思議なほどで、ドルはやせても枯れても主要国通貨だが、「基軸」の地位を担いきれない存在への道を歩み出したといえるのではないか。そう、臣下が礼を尽くすからこそ王は王なのであって、「あなたは王ではない」というひとが増えてしまえば王政は成り立たない。ちょうどそのような大転換の時代にわれわれは遭遇しているのではないだろうか。

・・・ログインして読む
(残り:約986文字/本文:約1366文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

小此木潔

小此木潔(おこのぎ・きよし) 上智大学教授(政策ジャーナリズム論)、元朝日新聞論説委員

上智大学教授。群馬県生まれ。1975年朝日新聞入社。富山、奈良、大阪、ニューヨーク、静岡、東京で記者をしてきた。近年は日本の経済政策や世界金融危機など取材。2009年5月から東京本社論説委員室勤務、11年4月からは編集委員も務め、14年4月から現職。著書に「財政構造改革」「消費税をどうするか」(いずれも岩波新書)、「デフレ論争のABC」(岩波ブックレット)。

小此木潔の記事

もっと見る