メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

news letter
RSS

ドルの歴史的下落は続く

小此木潔

小此木潔 ジャーナリスト、元上智大学教授

 世界の人々がドル暴落またはドル安におびえながら暮らす。そんな時代が来たようだ。米連邦債務の上限引き上げでオバマ大統領と議会の共和党が合意したことは喜ばしいが、それにしてもドルの往年の輝きはもはや失われた。バブルで海外からマネーを引きつけてきた時代の再現すら望むべくもなく、ドルの実質実効為替レートは長期低落傾向にある。ドルの歴史的下落局面は続かざるをえないだろう。

 金(きん)の裏付けのない通貨が基軸通貨となって来たこと自体がいまとなっては不思議なほどで、ドルはやせても枯れても主要国通貨だが、「基軸」の地位を担いきれない存在への道を歩み出したといえるのではないか。そう、臣下が礼を尽くすからこそ王は王なのであって、「あなたは王ではない」というひとが増えてしまえば王政は成り立たない。ちょうどそのような大転換の時代にわれわれは遭遇しているのではないだろうか。

・・・ログインして読む
(残り:約986文字/本文:約1366文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

小此木潔

小此木潔(おこのぎ・きよし) ジャーナリスト、元上智大学教授

群馬県生まれ。1975年朝日新聞入社。経済部員、ニューヨーク支局員などを経て、論説委員、編集委員を務めた。2014~22年3月、上智大学教授(政策ジャーナリズム論)。著書に『財政構造改革』『消費税をどうするか』(いずれも岩波新書)、『デフレ論争のABC』(岩波ブックレット)など。監訳書に『危機と決断―バーナンキ回顧録』(角川書店)。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

小此木潔の記事

もっと見る